長かった夏がようやく過ぎ去り、秋風が心地よく感じられる季節になりました。60代に入ると、季節の変わり目に体調を崩しやすくなったと感じる方も多いのではないでしょうか。特に、夏の疲れが残っているこの時期は、免疫力が下がりやすく、風邪や体調不良につながりやすいといわれます。
そんなとき頼りになるのが、旬を迎えた秋の食材です。秋の味覚には、ビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれ、体を整える力があります。「食べることそのものが健康管理につながる」——この感覚を日々の食卓で楽しむことが、60代以降の暮らしを豊かにしてくれるのです。
なぜ秋の味覚が健康に良いのか?
旬の食材は、その季節に必要な栄養を自然に補えるという特徴があります。例えば、乾燥が気になる秋には、粘膜を守るビタミンAやCを含む食材が多く出回ります。また、体を温める効果のある根菜類や、免疫力を支えるきのこ類も豊富です。
さらに、旬の食材は価格も手頃で手に入りやすいため、家計にも優しいのがうれしいポイントです。「健康は特別なことではなく、季節の恵みを食べることから始まる」という意識を持つだけで、無理なく健康管理につながります。
秋の代表的な味覚と健康効果
さつまいも:腸を整え、美肌効果も
秋になると無性に食べたくなるのが焼き芋。さつまいもには食物繊維がたっぷり含まれており、腸内環境を整えて便秘解消に役立ちます。さらにビタミンCも豊富で、美肌づくりにも一役買ってくれます。皮ごと食べることで栄養を丸ごと取り入れられるのでおすすめです。
きのこ類:免疫力を高める秋の主役
しいたけ、しめじ、えのき、舞茸など、秋はきのこの種類が豊富になります。きのこにはβグルカンという成分が含まれており、免疫力を高める働きがあります。また、低カロリーで食物繊維が多いため、体重管理にもぴったりです。炒め物や汁物に加えるだけで、手軽に栄養をプラスできます。
柿:ビタミンCの宝庫で風邪予防
「柿が赤くなると医者が青くなる」という言葉があるほど、柿は健康に良い果物です。ビタミンCが豊富で、風邪予防や疲労回復に効果的。また、ポリフェノールも含まれており、老化防止にも役立ちます。ただし糖分が多いため、食べすぎには注意しましょう。
サンマ:脳と血管を守る青魚
秋の味覚の代表格といえばサンマ。脂がのったサンマにはDHAやEPAが豊富で、血液をサラサラにする効果があります。動脈硬化の予防や認知症リスクの軽減にもつながるとされ、60代以降の健康管理には欠かせない魚です。塩焼きが定番ですが、煮付けや缶詰も便利に活用できます。
栗:疲労回復とエネルギー補給
秋になると店頭に並ぶ栗。炭水化物が豊富で、エネルギー源として優秀です。また、ビタミンB群が含まれており、疲労回復にも役立ちます。ご飯と一緒に炊く栗ご飯は、秋ならではの楽しみ方の一つです。
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簡単に取り入れる工夫
「健康にいいと分かっていても、調理が大変だと続かない」——そんな方のために、手軽に取り入れる工夫を紹介します。
さつまいもはオーブンや電子レンジで簡単に焼き芋に
きのこは冷凍保存して旨味アップ&いつでも使える
柿はそのまま食べるのはもちろん、サラダやヨーグルトにプラス
サンマは缶詰を常備すると調理の手間なし
栗は市販のむき栗を利用して気軽に料理に取り入れる
無理なく食卓に取り入れる工夫をしておくと、毎日続けやすくなります。
食べすぎや注意点も忘れずに
秋の味覚はどれも美味しいのでつい食べ過ぎてしまいがちです。柿や栗は糖分が多く、食べすぎると血糖値の上昇につながることも。また、サンマは脂が多いので、胃腸の弱い方は量を控えめにしましょう。
さらに、薬との相性にも注意が必要です。例えば柿に含まれるタンニンは鉄分の吸収を妨げることがあるため、貧血のある方は注意が必要です。持病や薬を服用している場合は、かかりつけ医に相談しながら楽しむと安心です。
まとめ〜旬を楽しむことが健康につながる
秋の味覚は、おいしいだけでなく、体を整える力がたくさん詰まっています。旬の食材を無理なく日々の生活に取り入れることは、60代からの健康づくりに直結します。
「旬を楽しみながら健康管理」——そんな豊かな食生活を意識することが、これから先の人生をより快適に、元気に過ごすための秘訣になるでしょう。
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