朝が自由になる幸せ ― 退職後の理想の1日のつくり方 ―

60代からの暮らし
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「目覚まし時計に起こされなくていいって、こんなに幸せなんだ」

退職してまず感じたのは、この解放感でした。
毎朝決まった時間に目を覚まし、慌ただしく朝食をとり、電車や車に飛び乗っていた日々。
それがある日を境に、静かにゆっくりと朝日を感じる時間へと変わったのです。

でも、ただ“時間に追われない”生活が始まっただけでは、
最初のうちは「何をすればいいのかわからない」戸惑いもありました。
自由になった朝を、どう過ごしたらもっと満ち足りた1日にできるのか。
今回は、そんな“退職後の理想の1日”をつくるための「朝時間の使い方」に焦点を当ててお話しします。

 

なぜ「朝」が大事なのか?

退職後は、起きる時間も、食べる時間も、外出する時間もすべて自由。
一見とても理想的ですが、同時に「生活のリズム」が崩れやすいとも言えます。

とくに朝の時間は、1日の“基盤”をつくる重要な時間帯。
この時間をどんな気持ちで、どんな過ごし方をするかによって、
1日がただの「暇つぶし」になるのか、「満足感のある1日」になるのかが大きく変わります。

 

理想の1日をつくる鍵は、

**「朝を自分のために整える」**ことにあるのです。

私がたどり着いた、理想の朝時間ルーティン
ここでは、実際に私が試行錯誤しながらたどりついた“朝時間の過ごし方”をご紹介します。
毎日完璧にできるわけではありませんが、「今日はよかったな」と感じた日の朝には、共通点がありました。

 

① 起床時間は「自分の体の声」を基準に

目覚まし時計を使わず、自然に目が覚める時間に起きる。
それが思っていた以上に、気持ちの良いスタートになります。
もちろん、朝寝坊してもいいんです。
でも不思議と、生活のリズムが整ってくると、自然と朝6時台には目が覚めるようになります。

ここで意識しているのは、「あわてて起きない」「寝過ぎない」。
自分の体が「今がいい」と言っている時間に起きることで、1日が穏やかに流れはじめます。

 

② 起きてすぐにすることは「五感を目覚めさせる」こと

カーテンを開けて光を入れる。
窓を少し開けて風を感じる。
白湯をゆっくり飲みながら、深呼吸をする。

こうした小さな“目覚めの儀式”は、心と体をやさしく1日のモードへと導いてくれます。

スマホを手に取る前に、自然の光と空気に触れるだけで、
気持ちの切り替えがとてもスムーズになります。

 

③ ゆっくりとした朝食タイムを楽しむ

「朝ごはんをゆっくり食べる」なんて、仕事をしているときにはなかなかできなかった贅沢です。
私はお気に入りのプレートを用意して、季節のフルーツや野菜スープをのせて食べるようにしています。

 

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テレビをつけっぱなしにするのではなく、音楽を流したり、
「今の気分」に合う小さな言葉を書き出したり。

朝食はただ栄養を摂るだけでなく、心の栄養補給の時間にもなっています。

 

 

④ 軽い運動で、体に「スイッチ」を入れる

朝のうちに体を動かすと、心もシャキッと整います。
といっても、激しい運動ではなく、5分のストレッチや近所の散歩でも十分。

私の場合は、「歩きながら朝の風景を味わう」ことが何よりのリフレッシュになっています。

花の香り、子どもたちの登校の声、遠くの山の輪郭。
五感が刺激されて、「今日もいい1日になりそう」と思えるようになります。

「朝が整うと、1日が変わる」その理由
退職後は、時間の使い方に“正解”がありません。
だからこそ、自分なりのルールやリズムが大切になります。

特に、朝を「整える習慣」があると、
午後からの行動にも自然と前向きさが生まれます。

● 午後に読書をする
● 趣味の手芸や絵を描く
● 家の中を少し整える
● 映画や展示会に出かける
● 手紙を書く、料理に凝る…など

それらの行動が「やってみようかな」と思えるのは、
朝のうちに気持ちと体が整っているからこそです。

「何もない日」こそ、自分のために
朝が自由になるということは、
誰かに指示されるのではなく、自分で1日をデザインできるということ。

最初はそれが不安に感じられるかもしれません。
でも慣れてくると、その自由さが「生きるよろこび」へと変わっていきます。

何も予定がない日だからこそ、
ちょっとした“工夫”や“気づき”が、日常を豊かにしてくれるのです。

 

朝は、これからの人生のスタート地点

退職後の暮らしは、終わりではなく“新しい始まり”です。
そして、その始まりの鍵を握っているのが「朝の過ごし方」。

一日一日を、丁寧に、自分らしく積み重ねていくことで、
仕事では得られなかった新しい充実感が、少しずつ育っていきます。

「朝が楽しみになる」ような日々を、自分でつくってみませんか?

 

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