60歳からは“後回し”をやめる〜思いついたことを今すぐ実行して人生を豊かにする方法

60代からの暮らし

60歳を迎えてから、時間の流れが今まで以上に早く感じられるようになりました。
若い頃は「まだ明日がある」「定年後にやればいい」「落ち着いたら考えよう」と先送りにしても、それほど深刻には思わなかったものです。ところが、60代に入ってみると、残された時間を意識することが多くなり、「あっという間に過ぎてしまうのなら、後回しにしている暇はない」と強く思うようになりました。

ここでは、私自身の気づきと体験をもとに、「後回しにせず、思いついたことを一つ一つ実行していく」ための考え方をお伝えしたいと思います。

 

後回しにしてきた「小さなこと」が人生を豊かにする

「ちょっと片付けたい」「あの人に電話したい」「あの本を読もう」――。
こうした小さな思いつきを、私たちはつい「明日でいいや」と後回しにしてしまいます。

しかし、不思議なことに“後で”と思ったことは、多くの場合そのまま忘れてしまい、結局やらずじまいになることが多いのです。やらなかったことが積み重なると、「なんだか何もできていない」という自己否定につながることもあります。

一方で、後回しにせずに小さなことをすぐに実行すると、驚くほど気分が軽くなります。机の上を整える、気になっていた服のボタンを付け直す、友人に「元気?」と一言LINEを送る。そんな些細な行動が、心を前向きにしてくれるのです。

 

「思いついた時」が最もエネルギーが高い

人は、何かを思いついた瞬間に最も行動のエネルギーを持っています。
「そうだ、旅行の計画を立てよう」と思ったその時が一番ワクワクしているのに、後回しにするとエネルギーはどんどん薄れていきます。そして結局、「まあ、いいか」となってしまう。

だからこそ、「思いついたら、今やる」を合言葉にすることが大切です。
もちろん大掛かりなことはすぐにはできませんが、「検索だけする」「ノートにメモする」「資料を取り寄せる」など、一歩だけでも動けば、その行動が次につながります。

 

後回しの癖を直すには「小さく始める」

60代になると体力も気力も若い頃のようにはいきません。大きなことを一気にやろうとすると疲れてしまい、結局後回しにしてしまいます。

そこでおすすめなのが「小さく始める」こと。
例えば、部屋の片付けなら「今日は引き出し1つだけ」「今日は古い雑誌を5冊だけ捨てる」と決めます。習い事を始めたいなら、まずは「体験レッスンの申し込みだけする」。運動を始めたいなら「玄関まで歩いて戻る」だけでもいい。

この「小さな一歩」が習慣になり、気づけば後回しの癖が消えていきます。

 

「完璧」を目指さない

後回しの大きな原因の一つは「どうせやるなら完璧にやりたい」という気持ちです。
「旅行の準備をするなら、日程も予算も全部きちんと決めなきゃ」
「片付けるなら、部屋全体を一度にスッキリさせたい」

このようにハードルを上げてしまうと、取りかかる前から疲れてしまい、結局やらなくなってしまいます。

大切なのは「とりあえずやってみる」「途中でやめてもいい」と自分に許可を出すこと。完璧を求めずに“7割くらいで十分”と考えると、自然と行動が軽やかになります。

 

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「やりたいことリスト」を可視化する

思いついたことを忘れないために、「やりたいことリスト」を作るのも効果的です。
ノートでもスマホのメモでも構いません。「行きたい場所」「読みたい本」「作りたい料理」などを書き出しておき、できたらチェックを入れる。

これを繰り返していくと、「やりたいことを一つずつ叶えている」という実感が得られ、自己肯定感が高まります。リストは大きな夢でなくても、「新しい紅茶を試す」「ベランダの花を植え替える」といった日常の小さなことで十分です。

 

「やらなかった後悔」は年齢とともに大きくなる

歳を重ねるほど、やらなかったことへの後悔は心に残りやすくなります。
「もっと旅行しておけばよかった」
「もっと友達と会話しておけばよかった」
「もっと体を動かせばよかった」

どれも取り返しがつかないことではないにしても、「あのときやっていれば…」という思いは、心に重くのしかかります。

逆に、やったことに対する後悔は驚くほど少ないのです。旅行に行って少々疲れたとしても、「行ってよかった」と思えることがほとんどです。だからこそ、「やらない後悔」より「やった満足」を選ぶことが、60代以降の人生を豊かにする秘訣だと感じます。

 

「時間はある」と思うのは幻想

「また今度」「そのうち」「落ち着いたら」――。
こうした言葉は便利ですが、実際には“そのうち”は永遠に来ないことが多いのです。

時間は誰にとっても平等に進みますが、60代を迎えた今、1年は本当にあっという間です。だからこそ、「今できることは今やる」という意識を持つことが、これからの人生を後悔しないための大切な習慣になるのではないでしょうか。

 

「今この瞬間」を積み重ねる

60歳を過ぎて実感するのは、人生において「今この瞬間」こそが一番大切だということです。
過去は変えられず、未来はまだ見えません。私たちが本当に使えるのは「今」だけ。その「今」を後回しにせずに積み重ねていくことで、毎日は確実に豊かになります。

思いついたことを小さくても一つずつ実行する。完璧を求めず、リストに書き出し、できたらチェックを入れる。そうした小さな積み重ねが、やがて「充実した60代、70代」へとつながっていくのだと思います。

時間はあっという間に過ぎ去ります。だからこそ、今この瞬間に気づいたことを後回しにせず、一歩を踏み出してみませんか。

 

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