こんにちは。60代という人生の節目を迎え、これからの日々をどう紡いでいこうかと考える時間が増えました。
子育てがひと段落し、夫と過ごす時間が増えた今、ふと思うことがあります。それは、「私たちは一番身近な家族に、ちゃんと感謝を伝えられているだろうか?」ということです。
いちばん近い存在だからこそ、照れくさくて言えない。あるいは「言わなくてもわかってくれているはず」と甘えてしまう。でも、言葉にしないと伝わらないことって、本当にたくさんあるんですよね。
今日は、我が家のエピソードを交えながら、60代からの家族との新しい絆の結び方についてお話しさせてください。
娘から教わった「言葉の魔法」
実は、我が家には「感謝を伝える天才」がいます。娘です。 娘は人の悪口を決して言いません。そして、心に思った嬉しいことを、なんのためらいもなく口にできる子です。
「お父さんのあら汁が飲みたいな」 「うちの漬物が一番美味しい!」 「お母さんの梅干しは一番うまいね」
そんな風に、いつもストレートに褒めて、感謝を伝えてくれます。「さすが!」「ありがとう」という言葉が、いつも彼女の口から自然と溢れているのです。
不思議なもので、そう言われた私たちは、ちっとも嫌な気がしません。それどころか、「よし、また美味しいものを作ってあげよう!」と、温かいエネルギーが湧いてくるのです。

娘の姿を見ていて、私はハッとさせられました。「ありがとう」は、心の中で思っているだけではゼロと同じ。口に出して初めて、相手の心を動かす力になるのだと、娘から教わった気がします。
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「1日1回のありがとう」から始めてみたら
子供たちと話していると、「あぁ、あの時そんな風に感じ取っていたのか」と驚くことがあります。親の背中を見て、親が思ってもみなかった受け止め方をしている。だからこそ、「本当はこう思っていたんだよ」と言葉で補い、伝えることの大切さを実感しています。
とはいえ、長年連れ添った夫に対して、改まって感謝を伝えるのはやっぱり照れくさいものです。
そこで私は、まず「1日1回、ありがとうを言うこと」から始めてみました。
最初は面と向かって言うのが恥ずかしくて、愛猫を抱っこしながら、「お父さんはさすがやね〜」と、夫に聞こえるように(聞こえよがしに?笑)言ってみたりして。そんな可愛げのある(?)工夫を重ねるうちに、だんだんと口にすることに慣れていきました。
今では、「ありがとう」を言うことが、私の中でごく普通の日常になっています。
すると、面白い変化が起こりました。 こちらが感謝を伝えるようになると、主人の態度も心なしか変わってきたように感じるのです。言葉のトーンが柔らかくなったり、家庭の中の空気が以前よりずっと穏やかになったり。
鏡のように、自分の発した温かい言葉が、夫を通して自分に返ってきたのだと思います。
今の生活は、決して「永遠」ではないから
60代になり、人生の折り返し地点を過ぎて、気づいたことがあります。
毎朝目が覚めて、夫が隣にいて、子供たちが元気でいてくれる。この何気ない、当たり前のような今の生活は、決して永遠に続くものではありません。実はとても儚く、限りある、奇跡のような時間です。
「あの時、もっとありがとうと言っておけばよかった」
人生の最後にそんな後悔だけはしたくありません。だからこそ、今ある日常に感謝し、それを惜しみなく伝えながら生きていきたいと思っています。

今日、あなたも一番小さな「ありがとう」を
大げさなプレゼントや、改まった手紙じゃなくていいんです。 「美味しいね」「助かったわ」「さすがだね」
今日、家族がしてくれた小さな何かに、1秒だけ言葉を添えてみませんか? あなたのその一言が、これからの第二の人生を、一番温かく照らしてくれるはずです。
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