日中の暑さがやわらぎ、夜風が心地よく感じられる季節になると、不思議と気持ちが落ち着きます。夜の静けさに包まれながら外の空気を吸い込むと、日々の喧騒から少し離れ、自分自身と向き合える時間が生まれます。
私はそんな夜のひとときに「これからの夢」について考えることがあります。60歳を過ぎると、若い頃に描いていた夢や目標はすでに果たされたり、逆に諦めてしまったものもあったりします。しかし、人生の後半だからこそ描ける夢があるのではないでしょうか。
夜風に吹かれながら、自分の胸の中で静かに浮かび上がってきた夢を整理し、定年後の「やりたいことリスト」を更新してみました。
夢は“若い頃だけのもの”ではない
「夢」というと、若い人が未来に向けて抱くもの、というイメージがあるかもしれません。けれども、60歳を過ぎても夢を持つことは大切です。むしろ、これまでの経験や時間があるからこそ、現実的で自分に合った夢を描くことができます。
若い頃の夢は「こうなりたい」「これを手に入れたい」という憧れや競争心に支えられていることが多かったように思います。けれども今は「自分らしく過ごしたい」「心地よい時間を大切にしたい」といった穏やかな夢が自然と浮かんできます。
夢は必ずしも大きな目標である必要はありません。小さな夢であっても、日常に張り合いを生み、明日を楽しみにしてくれる力があります。
定年後にやりたいことリストを更新する
夜風に吹かれながら、手帳を広げて「やりたいことリスト」を書き直してみました。以前は旅行や趣味が中心でしたが、今は暮らしを豊かにする小さなことも大切に思えるようになっています。
1. 行きたい場所をもう一度確認する
若い頃に訪れたけれど、じっくり味わえなかった場所
体力のあるうちに歩いてみたい山や街並み
海外旅行ではなく、国内の温泉や古い町並みをめぐる
「どこに行きたいか」を考えると、心が自然とわくわくしてきます。
2. 学び直しを楽しむ
昔から気になっていた歴史や文学を改めて勉強する
オンライン講座で英会話を少しずつ学び直す
書道や水彩画など、手を動かす習い事に挑戦する
知識を増やすというより「学ぶ過程を楽しむ」のが今の夢です。
3. 健康を軸にした暮らし
毎日の散歩や軽い運動を続ける
家庭菜園で育てた野菜を料理する
栄養バランスを工夫して食事を楽しむ
「やりたいことリスト」に健康を入れることで、長く夢を追い続けられる土台ができます。
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4. 人とのつながりを深める
古い友人との再会を計画する
地域のボランティアに参加してみる
孫と一緒に遊ぶ時間を増やす
人との交流は心を豊かにしてくれます。小さな集まりでも「誰かと笑い合う時間」を夢に加えました。
5. 創作する楽しみ
日記やエッセイを書き残す
写真や手作り作品をまとめてアルバムにする
趣味を形にして、誰かに届けてみる
「自分の足跡を残すこと」もまた定年後ならではの夢です。
夜風が運んでくれる“気づき”
夜風にあたっていると、不思議と気持ちが穏やかになり、「焦らなくてもいい」と思えます。昼間は予定や用事に追われ、夢のことを考える余裕はなかなかありません。ですが、夜の静けさは心に余白をくれます。
そんな時に書き出した夢は、無理をせずに実現できる等身大のものが多いと感じました。
「世界一周旅行に行く」よりも「近くの温泉に行ってのんびりしたい」
「資格を取って再就職する」よりも「好きな分野を少しずつ学びたい」
等身大の夢だからこそ、毎日の暮らしに取り入れやすく、実際に叶える喜びを味わえるのです。
夢を更新する意味
やりたいことリストを更新するのは、単なる願望を書き出すだけではありません。
心の整理:今、自分が何を大切にしているかが見えてくる
生活の指針:夢があることで「今日はこれをやろう」と前向きになれる
未来への希望:まだまだやりたいことがあると感じられる
夢を更新することは、人生の残り時間を「受け身」で過ごすのではなく、自分から「選んで」生きることにつながります。
小さな夢を叶えていく楽しみ
大きな夢を叶えるのは時間もお金もかかりますが、小さな夢ならすぐに取りかかれます。
「読みかけの本を最後まで読む」
「行きつけの喫茶店でゆっくり過ごす」
「庭に季節の花を植える」
そうした小さな夢を叶えることが積み重なって、大きな充実感へとつながります。夢は大げさでなくても良いのです。
まとめ
夜風に吹かれながら考えると、心の奥に眠っていた夢が静かに姿を現します。定年後は人生の終わりではなく、新しい夢を描ける第二のスタートラインです。
「これからの夢」を更新することで、自分らしい未来が見えてきます。
旅行でも学びでも健康でも、どんな小さなことでも構いません。リストに書き出し、一歩踏み出せば、それはもう夢の実現への第一歩です。
夜風が心を落ち着かせてくれるこの季節。ぜひあなたも「これからの夢」を書き出してみませんか?
きっと明日の暮らしが、少しだけ楽しみになるはずです。
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