毎年のようにやってくる暑い夏。けれど今年は特に暑さが厳しく、私の体は正直についていけませんでした。台所に立つだけで汗が噴き出し、料理を作るのが億劫に…。冷たい麦茶やアイスには手が伸びるのに、肝心のごはんは「もういいや」と思ってしまう日が続きました。
体が重だるく、気力もわかない。「食べなければ」と思うのに食欲がない。この悪循環に悩みました。
この記事では、そんな私がどうやって食欲を取り戻したのか、リアルな体験と、実際に役立った工夫や簡単レシピを紹介します。同じように夏バテや食欲不振で悩んでいる方に、少しでも役立ててもらえたらうれしいです。
1. 食欲不振のサインと心の変化
最初のサインは「温かいご飯を見ても食べたいと思えない」ことでした。
冷たい麺類や果物なら食べられるけれど、肉や魚を見ただけで胃が重たく感じる。
気づけば——
朝は食パン1枚とコーヒーだけ
昼はそうめんをつるっと流し込むだけ
夜は梨やスイカで済ませる
そんな食生活が続いていました。体重は確かに減りましたが、それは嬉しい変化ではなく「ふらつき」「疲れやすさ」といった不調のサインを伴うものでした。
特に怖かったのは「食べられない自分にがっかりして気持ちまで落ち込む」こと。食欲不振は体だけでなく心にも影響を及ぼすのだと実感しました。
2. 食欲を取り戻すために実践した工夫
(1) 温かい汁物から始める
食欲がないときでも、なぜかお味噌汁やスープなら口にできました。飲みやすく消化にやさしいので、最初の一歩にはぴったりです。
私は「具沢山のお味噌汁」を一食分のご飯代わりにしました。
とうふ+長ねぎ+わかめ
きのこ+油揚げ+玉ねぎ
じゃがいも+にんじん+小松菜
これなら栄養がしっかり摂れますし、温かい汁物が胃を落ち着けて「次のひと口」につながります。
(2) 酸味で食欲を呼び戻す
食欲が落ちていた時にありがたかったのが「酸っぱい味」。酸味には胃液の分泌を促す作用があるそうで、不思議と食欲を後押ししてくれます。
冷しゃぶ+ポン酢
トマト+オリーブオイル+酢
さっぱりした味わいは夏の疲れた体にスッと入ってきました。「少しなら食べたい」と思えるきっかけになったのです。
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(3) 火を使わない・簡単調理で気力を温存
食欲がないとき、台所で火を使うのが苦痛でした。そこで「5分以内でできる料理」をいくつか用意しました。
ツナ缶+きゅうり+マヨネーズ
冷奴+しらす+生姜
サラダチキンを裂いてレタスにのせる
火を使わないだけで「これなら作れる」と気持ちが楽に。少しずつ食べられるようになりました。
(4) 少量でもタンパク質を
夏のだるさの大きな原因は「タンパク質不足」でした。食欲がないからといって炭水化物や果物ばかりでは、筋肉や体力は維持できません。
そこで少量でも必ず取り入れたのが、
ゆで卵
納豆
ヨーグルト
豆腐
無理のない範囲で「体の材料になるもの」を食べるよう心がけました。
(5) 果物を上手に活用
梨、ぶどう、キウイ…。冷たく甘酸っぱい果物は食欲がなくても自然と口にできました。特に梨は水分が多く、体を冷ましながら水分補給もできて一石二鳥。
ただし果物だけでは栄養が偏るので、ヨーグルトやオートミールと合わせて「簡単朝ごはん」にアレンジしました。
3. 実際に役立った簡単レシピ
豆腐とオクラのだしポン酢和え
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オクラを軽く塩ゆでして小口切りにする
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冷奴の上にのせ、ポン酢とだしを少しかける
➡︎ ネバネバ食材のオクラが食欲をサポート。豆腐との相性も良く、タンパク質も摂れる一品。
● 鶏むね肉とトマトの冷製サラダ
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鶏むね肉をゆでて裂き、冷やしておく
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トマトを角切りにして鶏肉と混ぜる
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オリーブオイルとレモン汁、塩少々で味付け
➡︎ さっぱりしながらもしっかりタンパク質。レモンの酸味とトマトの爽やかさで、食欲のないときでも食べやすい。
● 冷奴のしらす生姜のせ
冷ややっこにしらすをのせる
生姜をおろしてトッピング
醤油を少しかける
火を使わずに栄養も摂れる、夏の救世主メニューでした。
● フルーツヨーグルトボウル
梨やキウイ、ぶどうを一口大に切る
プレーンヨーグルトにのせ、はちみつを少しかける
オートミールを加えれば朝食にも
甘酸っぱさと冷たさで、食欲がなくても食べやすい一品です。
4. 食欲が戻って感じたこと
こうした工夫を重ねるうちに、少しずつ「また食べたい」という気持ちが戻ってきました。
朝のだるさが減り、散歩に出かけられるようになった
夜の眠りが深くなった
気分が前向きになり、家事にもやる気が出た
「食べることは体を支えるだけでなく、心の元気にも直結する」と実感しました。
5. まとめ
夏の食欲不振は誰にでも起こりうるものです。大切なのは「無理に食べる」のではなく、「食べられる工夫を取り入れる」こと。
温かい汁物から始める
酸味で食欲を刺激する
火を使わない簡単料理を活用
少量でもタンパク質を意識
果物で水分と栄養を補う
こうした工夫を少しずつ積み重ねることで、確実に体も心も回復していきます。
もし今「何も食べたくない」と悩んでいる方がいたら、まずは一杯の味噌汁や一口の果物から始めてみてください。小さな一歩が、大きな元気につながります。
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