秋にこそ見直したい、お金の使い方 〜イベント前に“財布の体調”を整える

お金・投資

朝晩の空気がすっと軽くなる9月。夏の電気代や外食費で緩みがちだった家計を、ここで一度リセットしておくと、その後のハロウィン、紅葉、七五三、ボーナス、年末年始……と続くイベントシーズンを“楽しみ切る”余裕が生まれます。

今日は、秋だからこそ効く家計整え術を、やること順にお届けします。
思考の整理 → 固定費 → 変動費 → イベント予算 → 貯蓄・投資 → 仕組み化 の順で進めれば、無理なく続けられます。

1. まずは「夏の振り返り」を3項目だけ

ノートでもスマホでもOK。「電気代」「食費(外食・飲料)」「レジャー費」の3項目だけ、8月分の出費をメモします。

想定と実績の差は?

“高かった理由”は何?(猛暑、冷房つけっぱなし、アイスやドリンク)

来年に向けて一言メモ(サーキュレーター追加、麦茶を作り置き、昼の外食は週2まで など)

目的は反省ではなく“コツの発見”。ここで1つでも来年の自分へのヒントが見つかればOKです。

 

2. 固定費は「秋の衣替え」と同時に棚卸し

気候が穏やかな秋は、生活パターンの見直しがしやすい季節。固定費の削減は“一回の見直しでずっと効く”ので、時間を先に確保して着手しましょう。

電気・ガス: 契約プランの再確認(オール電化や時間帯プランが合うか)

通信費: 使っていないオプション・家族割・格安プランの再検討

保険料: 重複をチェック、保障の過不足を調整

サブスク: 動画/音楽/新聞/クラウド等、3か月使っていないものは一旦停止

クレカ年会費: ベネフィットを使っていないなら無料のカードにスイッチ

ここで年間1〜5万円浮く人が多いはず。**固定費は“削った瞬間から毎月効く肥料”**です。

 

3. 秋の“イベント予算”を先に取り分ける

9〜12月は支出の山が続きます。楽しむためにも先取り封筒(もしくはサブ口座)を作りましょう。

行楽・紅葉・旅費:交通費・昼食・入場料・お土産のざっくり合計

ハロウィン/ホームパーティ:飾り・菓子・食材

七五三/写真代/お祝い:包む金額+当日の外食

年賀状・年末の帰省:切手/印刷/交通費

冬支度:暖房器具のメンテ、加湿器フィルター、毛布の買い替え

合計を見て「今月いくら取り分けるか」を決め、“イベント用財布(口座)”に移す。これで本体家計が乱れません。

 

4. 衣替えは“買う前に整える”のが節約の近道

クローゼットの棚卸しは買う前に。

今年の秋に“着たい気分”の3色を決める(例:キャメル・アイボリー・ネイビー)。

その3色で手持ちを並べてコーデの穴(合う靴がない/羽織りがない)を特定。

穴を埋める1〜2点だけ買う

1シーズン着ていない服は「保留箱」へ。春まで出番がなければ手放す。

“穴埋め買い”に徹するだけで、衝動買いの8割は消えます。結果、1点あたりに予算をかけられるので長く使える良品が選べるように。

 

5. 食費は“旬×下味冷凍×作り置き”で秋こそ整う

秋は食材が豊富で安定。

旬を主役に:きのこ、さつまいも、里芋、秋鮭、新米、梨・柿。

下味冷凍:鮭の味噌漬け、鶏むねの塩麹、牛ごぼうのしぐれ。帰宅→焼くだけ/煮るだけ。

作り置き2品ルール:常に冷蔵庫に“混ぜれば一品”がある状態(きのこマリネ、蒸し鶏)。

飲料費対策:麦茶・はと麦茶・ほうじ茶をローテで作り置き。外のペットボトルを1日1本減らすだけで月3,000円前後の差。

**“外で買わないで済む仕組み”**を先に用意すると、節約が自動化します。

 

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6. 光熱費は“肩シーズン”にこそ効率化

冷暖房が最小で済む秋は、家電のメンテに最適。

エアコンのフィルター清掃&暖房試運転

冷蔵庫の詰め込みすぎを見直す(7割収納)

窓際に断熱カーテン/冷気ストッパーで冬の電気代を先回り削減

“今やる10分”が、冬の明細で効いてきます。

 

7. 健康費は“予防”が最大の節約

インフル・肺炎球菌ワクチンの検討(自治体助成の有無を確認)

歯科の定期検診で大物出費を未然に防ぐ

歩く予定を先にカレンダーへ(靴・靴下の買い替えも今)

医療費は一撃が大きい“特別費”。予防と早期対応が結局いちばん安く済みます。

 

8. ギフトと“心の出費”の線引き

秋は内祝い・お返し・誕生日が重なりがち。

ギフト上限を家族で事前合意(例:5,000円まで+手紙)

消えもの(食品・花・寄付)中心で在庫を持たない

自分へのご褒美は“体験”へ:展覧会、小旅、ワークショップ。モノより思い出が残る

“気持ちは大きく、金額は整える”。これが続く贈り物のコツ。

 

9. 貯蓄・投資:秋は“特別費封筒”を育てる

年末年始のご祝儀・お年玉・帰省・ふるさと納税。秋から積みます。

特別費リスト化→ 合計 → 3か月で割る → 毎週移す

つみたては“見ない口座”で自動引落。金額はちょっとだけ背伸びがコツ

“余ったら貯める”は永遠に余りません。先に取り分けるだけで貯蓄は勝手に増えます。

 

10. キャッシュレス還元&ポイントは“使い切る計画”

還元率の高い1枚+1コードに絞る(多すぎると埋もれる)

ポイントは目的別に使い切る:食料はA、ドラッグはB、と決めて月末に残高0へ

クーポンのために買わないを合言葉に

貯めるより“滞留させない”管理がロスを防ぎます。

 

11. 衝動買いを止める“3つの合図”

24時間ルール:カートに入れて一晩寝かせる

時給換算:それを買うために何時間働く?と自問

置き場所テスト:どこに片づける?答えられなければ買わない

ルールは自分を縛るためでなく、後悔から守るためにあります。

 

12. 家計簿は“3行”で十分

毎日つけられないなら、週1で3行だけ

合計支出

使いすぎカテゴリー(1つ)

来週の一言作戦(“外食は1回だけ”など)

完璧を目指さず“続ける”を最優先。家計は記録よりも行動で変わります。

 

13. 今日から動く“秋の家計チェックリスト”

夏の出費を3項目だけ振り返った

通信/保険/サブスクを1つ削った

イベント用の先取り封筒を作った

クローゼットを3色で棚卸し

旬の作り置き2品を仕込んだ

ワクチン/歯科の予定を入れた

特別費の積立を開始した

1つでもチェックが増えたら、秋の家計は“整う方向”に動き始めています。

 

“楽しむために整える”が秋の正解

節約は我慢ではありません。楽しむための準備です。秋は自然が実る季節。私たちの家計も、整えた分だけ実りが増えます。イベントの予定がびっしりでも、先に枠組みを作っておけば、笑顔で全部楽しめます。どうせ使うお金なら、自分の価値観に合うことに、心から納得して使いましょう。

 

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